関孝和 (?-1708) は和算の歴史の上で大きな位置を占めている。関流の祖として代々、弟子によって幕末まで、関孝和の算学は受け継がれた。関孝和は暦法の研究にも力を入れていた時期があり、最も授時暦について理解していたと言われている。授時暦の研究によって著した『四余算法』、『授時発明 (天文大成三条図解)』は代表的なものである。国立天文台には東北大学の岡本文庫本の写しのほか、『括要算法』、『解隠題之法』、『解伏題之法』などの和算本がある。なお、このように多数の著書があるにもかかわらず、生前に刊行されたのは『
関孝和は算木の代わりに独自の記号法で計算を進める傍書法を編み出し、より複雑な問題も解けるようにした。
授時暦の数理をまとめた『
四余とは4つの仮想天体、すなわち
関孝和先生遺編、荒木村英検閲、大高由昌校訂として弟子によって刊行された著書。提示した図は衰垜と呼ばれる級数 を展開したときの係数を表わしている。
この本では未知数が複数の方程式、すなわち多元連立方程式を取り扱っている。
この本では数式の加減乗算について整理したうえで、高次方程式を解く方法について説明している。