月食各地予報では月食(げっしょく)が実際にいつ、どこで、どのように見えるかを調べることができます。また、日月食等データベースでは長期にわたる月食等について調べることができます。
月は太陽の光を反射して光っていますが、地球の作る影の中に入ると太陽の光がさえぎられ、月が欠けたように見えます。月が地球の半影に入ると半影月食、月が地球の本影に入ると部分月食、特に月全体が本影に入る場合は皆既月食となります。月食は月が昇っていればどこからでも同じように見えます。
なお、半影月食は月がちょっと暗く見える程度で、よく見ないと気付かない現象です。したがって、暦要項や冊子版の暦象年表では、これを月食としてカウントしておりません。情報が必要な場合は月食各地予報をご利用ください。
月食は必ずしも始めから終わりまで見ることができるとは限りません。月の出の前に月食が始まり月が欠けたまま昇る場合を月出帯食(げつしゅつたいしょく)、月食の途中で月が欠けたまま沈んでしまう場合を月入帯食(げつにゅうたいしょく)と呼びます。通常、月の出入りは月の中心で判定しますが、月食のときは必ず満月ですので、この月の出入りは月の上辺で判定しています。
月食は月が見えていればどこでも同じように進行します。したがってある時刻に月の出入りの起こっている地点を調べれば、月食が見える見えないを判定することができます。そのような地点を線で結んだのが月食図です。
図中の「見られる」と書かれているところが、月食のすべての現象が見られる地域です。線を1本越えるごとに、その時刻に月が地平線下となるため、現象が見られなくなっていきます(月出帯食、月入帯食)。