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大気による散乱†
- レイリー散乱 (Rayleigh scattering)
- 大気を構成する分子に光が当たり、いろいろな方向に光が散乱される現象のことです。
- レイリー散乱では、青い光ほど強く散乱されます。この散乱された光が目に届くため、日中の空は青く見えることになります。遠くの景色がどれも青みがかって見えるのもこの散乱光が原因です。
- 朝や夕方のように太陽高度が低くなると大気の間を通る距離が長くなりますので、より長い波長の光も散乱されるようになり、散乱されにくい赤い光が強くなります。これが朝日や夕日が赤くなる原因です。
- 大気による現象ですから、太陽に限らず月や恒星も高度が低くなると赤くなります。
- 月は太陽光を反射して白っぽく見えますが、高度が低くなるにつれて黄色、オレンジ、赤と色が変化していきます。なお、日中に月が見えるときは、レイリー散乱された太陽光も混ざって白色に見えます。
- カノープスは本来黄色がかった白色の恒星ですが、日本付近では高度があまり高くなることがないため、大気の影響で赤くなったイメージの方が強いでしょう。
- 地球に比べて大気の薄い火星ではレイリー散乱の影響は小さくなります。
- ほぼ大気のない月面上ではレイリー散乱は起こらず、空は暗いままです。
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Last-modified: 2020-05-27 (水) 18:17:14