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土星の環の消失†
- 土星はたいへん見ごたえのある環を持つ惑星です。
- この環は一枚の板ではなく、たくさんの氷の粒が高速で土星の周りを公転しているものです。この粒が太陽の光を反射することで明るく輝いて見えます。
- この環がほとんど見えなくなる現象を土星の環の消失と呼んでいます。
- 環が見えなくなる条件
- 土星が地球に対して横を向くとき (写真 1995年08月)
- 土星の環はたいへん薄いので、横向きになるとほとんど見えなくなります。
- 合の近辺で起こるときは1回だけですが、衝の近辺で起こるときは逆行のために最大3回横向きになるチャンスがあります。
- 土星が太陽に対して横を向くとき (写真 1995年11月)
- 土星の環に光が当たらなくなるため、ほとんど見えなくなります。
- 土星から見て赤道=緯度0°*1の方向に太陽が来るとき〜土星にとっての春秋分ですので、約29.5年の公転周期の間に2回、およそ15年に1回チャンスがあります。
- 土星から見れば地球も太陽もほぼ同じ方向に見えますから、土星が地球に対して横を向くのも同じころです。
- 地球と太陽が土星の環に対して北と南に分かれるとき
- 地球から見えるのは、太陽光に照らされていない側となりますので、環はほとんど見えなくなります。
- 環が見えなくなると、
- 環に隠れていた衛星を見つけやすくなります。
- 環の横から光が当たることで、縦方向の構造が際立つようになります。
- 具体的には、
- 日時は中央標準時です。N→Sは北から南へ、S→Nは南から北へと、土星の赤道を横切るタイミングを表わします。
年 | 地球 | 太陽 |
1966年 | 1966/04/03 00h N→S | 1966/06/16 20h N→S |
1966/10/28 21h S→N |
1966/12/18 19h N→S |
1979-1980年 | 1979/10/27 17h S→N | 1980/03/04 02h S→N |
1980/03/12 20h N→S |
1980/07/23 18h S→N |
1995-1996年 | 1995/05/22 16h N→S | 1995/11/20 01h N→S |
1995/08/11 07h S→N |
1996/02/12 10h N→S |
2009年 | 2009/09/04 24h S→N | 2009/08/11 12h S→N |
2025年 | 2025/03/24 04h N→S | 2025/05/07 01h N→S |
2038-2039年 | 2038/10/16 03h S→N | 2039/01/23 06h S→N |
2039/04/02 05h N→S |
2039/07/10 03h S→N |
関連ページ†
グラフ中の緯度は惑理緯度です。環との関係は惑心緯度のほうがわかりやすいので、惑心緯度を用いたグラフも示します。
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Last-modified: 2024-11-08 (金) 10:08:55