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勾配術†
- 圭表儀による観測がなされるのは、1日1回=南中時のみです。
- 単に毎日影の長さを計るだけでは、冬至や夏至の時刻までは把握できません。
- 冬至や夏至の前後では影の長さ〜南中高度〜太陽の赤緯はあまり変化しませんから、春秋分に比べ、決定は原理的に困難といえます。
- それでも、以下のようにすれば、測定値から冬至や夏至の時刻を推定することができます。
- 冬至前後の南中時における影の長さを測ります。ti日の長さをSiとします。
- 冬至をはさんで影の長さがS2>S1>S3となるような日t1, t2, t3を選びます。
- t2とt3の間は直線的に変化するものとして、長さがS1となる時刻t4を比例配分で求めます。
- t1とt4の真ん中が求める冬至の時刻tになります。
- この手法は勾配術と呼ばれ、5世紀に南朝宋の祖沖之により考案されました。
勾配術の問題点†
関連ページ†
Last-modified: 2020-05-27 (水) 17:24:15