暦Wiki
分・秒とは?†
- 1時間=60分、1分=60秒という概念は、プトレマイオスにより確立しました。
- これらの小さな時間の単位は正確な時計がないと測れません。最初は計算上の概念として誕生したものです。
- 実際、プトレマイオスの著書アルマゲストには「時」の単位だけではなく「日」や「°」の1/60なども出てきます。
- 英語のminuteやsecondは古代バビロニアの60進法に由来します。
- pars minuta prima (第1の小さい部分) = minute (')
- pars minuta secunda (第2の小さい部分) = second ('')
- pars minuta tertia (第3の小さい部分) = third (''')
- pars minuta quarta (第4の小さい部分) = fourth ('''')
- 小数点第1位、第2位・・・というノリですので必要なだけ続けることもできますが、秒以下は今ではほとんど使われません。
- 日本の場合、寛政暦以前は十二辰刻などにより1日を細分していました。
- 寛政暦書の観測記録を見ると、寛政七年(1795)ごろから時・分・秒を使って時刻を表現するようになっています (たとえば巻27、巻26)。おそらく、精密な振り子時計である垂揺球儀の登場が要因でしょう。
- 天保暦には○時○分といった表現が登場しますが、これは不定時法にもとづくものであり、いわゆる時・分のことではありません。
- 西洋式の時・分・秒が正式な時刻表現として採用されるのは、明治6年の太陽暦導入からになります。
関連ページ†
Last-modified: 2013-12-02 (月) 11:03:50