国立天文台 > 暦計算室 > 暦Wiki > 歴史 RSS | トピックス | 用語解説

明治以降の休日†

• 制定と公布の違いのため、資料により多少日付が異なる場合があります。ご注意ください。
• 明治前期では官庁内に達する『達』と全国へ達する『布告』の区別があいまいで、入り乱れていたようです。
  • たとえば、明治五年十一月九日「改暦の布告」は『達』とする資料 (国立国会図書館 ) と『布告』とする資料 (国立国会図書館 ) があります。
  • 明治06年07月18日 第254号布告により、『達』は「相達候事」または「可相心得候事」、『布告』は「布告候事」のように結文することとされ (国立国会図書館 )、
  • 明治07年からは『達』と『布告』は別に番号が付与されるようになったようです (国立国会図書館 )。
  • 詳しくは、国立国会図書館の「明治前期の法令の調べ方 」をご覧ください。

明治〜昭和初期†

• 明治元年(慶応四年)正月二十一日 第44号 1と6のつく日を休日とする (国立国会図書館 )
  • 年によってばらつきはありますが、節句〜正月七日・七月七日/小正月＝正月十五日/お盆〜七月十四・十五日/年末年始なども休日とされていました。
  • この時期にだけあった休日もあります。
    • 御霊祭＝八月十八日、祈年祭＝二月四日
    • 明治元年十二月十五日 第1089号 京都還幸＝明治元年十二月二十二日 (国立国会図書館 )
    • 明治四年十一月七日 第575号 大嘗祭＝十一月十七日/豊明節会＝十一月十八・十九日 (国立国会図書館 )
    • 明治五年五月二十二日 第161号 御巡幸発輦＝五月二十三日 (国立国会図書館 )
• 明治元年八月二十六日 第679号布告 天長節＝明治天皇誕生日は九月二十二日 (国立国会図書館 )
  • 明治元年九月十八日 第758号 九月二十一日休日 ⇒ 九月二十二日に変更 (国立国会図書館 )
  • 明治二年九月十九日 第901号 九月二十二日は休暇 (国立国会図書館 )
  • 明治三年九月七日 第569号布告 再徹底 (国立国会図書館 )
• 明治三年正月二十七日 第57号布告 商船規則の別紙中に祝日記載 (国立国会図書館 )
  • 正月朔日、正月十五日、三月三日、五月五日、七月七日、七月十五日、八月朔日、九月九日、九月二十二日の9日。
  • 三月三日、五月五日、七月七日、九月九日は節句。正月朔日は元日、正月十五日は小正月、七月十五日はお盆、八月朔日は八朔、九月二十二日は天長節。
• 明治五年十一月九日 第337号達 改暦の布告 (国立国会図書館 )
  • 明治五年十一月二十三日 第359号布告 十二月朔日、二日を十一月三十日、三十一日とする (国立国会図書館 )。
  • 明治五年十一月二十四日 正院達 第359号布告は取り消し (国立国会図書館 )。
    ＃明治改暦で2日間だけとなった明治五年十二月を、いっそなくそうとして、すぐに取り消されました。
• 明治06年01月04日 第1号布告 五節句を廃止、神武天皇即位日・天長節を祝日と定める (国立国会図書館 )。
  • 明治五年十一月十五日 第342号布告 神武天皇即位を紀元と定める (国立国会図書館 )。
  • 明治五年十一月二十四日 第360号達 祝祭日は仮に定めたもの、追って決定する (国立国会図書館 )。
    • 明治6年暦では、神武天皇即位日は 1月29日＝天保暦で正月朔日、天長節は11月11日＝天保暦で九月二十二日とされていました。
  • 明治06年03月07日 第91号布告 神武天皇即位日＝紀元節 (国立国会図書館 )。
  • 明治06年05月28日 歴代天皇の祭日 (国立国会図書館 、国立公文書館 )。
  • 明治06年06月09日 いくつか訂正 (国立国会図書館 )。
    • 神武天皇即位日＝紀元節は 2月11日〜神武天皇元年正月朔日相当
    • 明治天皇誕生日＝天長節は11月 3日〜嘉永五年九月二十二日相当
  • 明治06年07月20日 第258号布告 祝祭日の確定 (国立国会図書館 )。
    • 7月24日以後、残りは明治7年暦にて。
    • 神社の祭日については日付で定まるものはそのまま太陽暦に、干支で決まるものは明治6年の相当する日で以後固定する。
  • 明治06年12月08日 第406号布告 醍醐天皇の祭日改定 (国立国会図書館 )。
• 明治06年01月07日 第2号布告 これまでどおり1と6のつく日は休暇日だが、31日は休暇日としない (国立国会図書館 )
  • 太陽暦には太陰太陽暦になかった「31日」がありますが、それは休暇日としないことになりました。
  • 年末年始 (12月29日〜1月3日) の休暇も確定しました。
  • 明治06年06月23日 第221号布告 第2号布告のうち6月28日〜30日の休暇を取消 (国立国会図書館 )。
  • 明治06年03月29日 開拓使本庁達第56号 北海道開拓使では当初日曜が休日だったようです (国立国会図書館 )。
• 明治06年10月14日 第344号布告 祝祭日等の休日を定める (国立国会図書館 )。

  元始祭 1月 3日

  新年宴会 1月 5日

  孝明天皇祭 1月30日 (先代天皇崩御日、慶応二年十二月二十五日相当)

  紀元節 2月11日

  神武天皇祭 4月 3日 (神武天皇崩御日、神武天皇七十六年三月十一日相当)

  神嘗祭 9月17日

  天長節 11月 3日

  新嘗祭 11月23日

• 明治09年03月12日 第27号達 明治9年4月から日曜日は休暇日、土曜日も半日休暇に (国立国会図書館 )。
• 明治11年06月05日 第23号達 春季皇霊祭・秋季皇霊祭が追加 (国立国会図書館 )
  • 歴代天皇の御霊を一人ずつ祭っていてはたいへんなので、春秋2回にまとめることにしました。
  • これが現在の春分の日・秋分の日の定義に引き継がれています (国立国会図書館 )。

    春季皇霊祭　春分日

    秋季皇霊祭　秋分日

• 明治12年07月05日 第27号布告 神甞祭を10月17日に改定 (国立国会図書館 )
  • 神甞(かんなめ)祭、新嘗(にいなめ)祭はともに収穫祭の意味合いを持つ祭日ですが、前者は伊勢神宮の、後者は天皇家の祭日です。
  • 神甞祭は、明治6年暦では11月6日＝天保暦で九月十七日となっていますが、明治06年07月20日 第258号布告にて太陽暦の9月17日に改定 (国立国会図書館 )、以後 9月17日とされていました。
  • 太陰太陽暦の日付と太陽暦の日付には1か月ほどのズレがありますから、月遅れの日取りに変更したわけです。
  • 新嘗祭も本来は太陰太陽暦十一月2回目の卯の日ですが、明治6年の該当する日は翌7年1月10日になるため、明治6年暦には記載されていません。
  • こちらは明治06年07月20日 第258号布告にて太陽暦11月2回目の卯の日＝明治6年11月23日を採用、以後11月23日に固定されました。
• 大正元年09月03日 勅令第19号 (国立国会図書館 )
  • 孝明天皇祭 ⇒ 明治天皇祭＝ 7月30日 (先代天皇崩御日)
  • 天長節 ⇒ 8月31日 (天皇誕生日)
    • 大正元年の天長節は大喪中ということで祝典は簡略化、祝日でもありませんでした (国立国会図書館 、国立国会図書館 )。
  • 大正02年07月16日 勅令第259号 天長節祝日＝10月31日を追加、拝賀・宴会などはこちらで行なうことに。 (国立国会図書館 )
• 昭和02年03月03日 勅令第25号 (国立国会図書館 )
  • 明治天皇祭 ⇒ 大正天皇祭＝12月25日 (先代天皇崩御日)
  • 天長節 ⇒ 4月29日 (天皇誕生日)
  • 明治節＝11月 3日を追加 (明治天皇誕生日)
• このほかに、四方拝＝1月1日 (元日) も古来の慣例として祝日になっていました (国立国会図書館 )。
  
  東京天文台編纂「理科年表 大正14年」, 丸善 (1925)より。

そのとき限りの休日†

• 大正04年09月21日 勅令第161号 即位の礼/大嘗祭/即位礼及大嘗祭後大饗第一日＝大正04年11月10日/11月14日/11月16日 (国立国会図書館 )
  • 大正04年09月13日 内閣告示第4号 11月23日新嘗祭はなし＝休日ではない (国立国会図書館 )
• 昭和03年09月08日 勅令第226号 即位の礼/大嘗祭/即位礼及大嘗祭後大饗第一日＝昭和03年11月10日/11月14日/11月16日 (国立国会図書館 )
  • 昭和03年09月10日 内閣告示第2号 11月23日新嘗祭はなし＝休日ではない (国立国会図書館 )
• 昭和04年09月02日 勅令第265号 皇大神宮遷御＝昭和04年10月02日 (国立国会図書館 )

現代†

• 国民の祝日の変遷と暦要項
• 昭和23年07月20日 法律第178号 国民の祝日に関する法律 (内閣府 、国立国会図書館 )
  • 法案審議過程 (国立国会図書館 )
  • 祝祭日に関する世論調査 (内閣府 )
  • 日本国憲法の公布日をめぐる議論 (国立国会図書館 )
  • 昭和23年04月24日 総理府令第23号 日本国憲法施行記念日＝昭和23年05月03日 (国立国会図書館 )

    元日 1月 1日

    成人の日 1月15日 (元服、小正月)

    春分の日 春分日

    天皇誕生日 4月29日

    憲法記念日 5月 3日 (日本国憲法施行日)

    こどもの日 5月 5日 (気候のよい季節、端午の節句〜子供を祝う慣習がある)

    秋分の日 秋分日

    文化の日 11月 3日 (日本国憲法公布日)

    勤労感謝の日 11月23日 (旧新嘗祭ですが、新穀に限らず労働全体に対する感謝を表わす日として)

• 昭和41年06月25日 法律第86号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 建国記念の日＝政令で定める日、敬老の日＝ 9月15日〜としよりの日・老人の日、体育の日＝10月10日〜昭和39年の東京オリンピック開会式を追加
  • 昭和41年12月09日 政令第376号 建国記念の日⇒ 2月11日〜神武天皇即位日 (法令データ提供システム )
• 昭和48年04月12日 法律第10号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 第3条第2項を追加。国民の祝日が日曜日の場合、翌日を休日に
• 昭和60年12月27日 法律第103号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 第3条第3項を追加。国民の祝日にはさまれた日を休日に
• 平成元年02月17日 法律第5号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 天皇誕生日⇒12月23日
  • みどりの日＝ 4月29日〜昭和天皇誕生日を追加
  • 平成2年(1990)暦要項での対応について
• 平成07年03月08日 法律第22号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 平成08年から海の日＝ 7月20日〜海の記念日を追加
• 平成10年10月21日 法律第141号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 平成12年から成人の日⇒ 1月第2月曜日、体育の日⇒10月第2月曜日
• 平成13年06月22日 法律第59号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 平成15年から海の日⇒ 7月第3月曜日、敬老の日⇒ 9月第3月曜日
• 平成17年05月20日 法律第43号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 平成19年から昭和の日＝ 4月29日〜昭和天皇誕生日を追加、みどりの日⇒5月4日
  • 第3条第2項・第3項を改定
• 平成26年05月30日 法律第43号 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 平成28年から山の日＝ 8月11日〜月遅れのお盆に近い日取りを追加
• 平成29年06月16日 法律第63号 天皇の退位等に関する皇室典範特例法 附則第10条 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 法律施行の翌日から (附則第1条)、天皇誕生日⇒2月23日
  • 法律施行は平成29年12月13日公布の政令第302号「天皇の退位等に関する皇室典範特例法の施行期日を定める政令」により平成31年04月30日 (首相官邸 )、したがって、翌05月01日から。
  • 平成31年/令和元年(2019)・令和2年(2020)暦要項での対応について
• 平成30年06月20日 法律第55号 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律 (参議院 ) (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 令和02年に限り、海の日は東京オリンピック開会式前日の7月23日、体育の日(スポーツの日)は開会式当日の7月24日、山の日は閉会式翌日の8月10日。
• 平成30年06月20日 法律第57号 国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律 (参議院 ) (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 令和02年から体育の日⇒スポーツの日
• 令和02年12月04日 法律第68号 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律 (参議院 ) (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 令和03年に限り、海の日は東京オリンピック開会式前日の7月22日、スポーツの日は開会式当日の7月23日、山の日は閉会式当日の8月8日。8月8日は日曜日にあたるため、翌9日は休日となる。
  • 令和02年12月24日 政令第372号 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令により、令和02年12月28日施行。 (法令データ提供システム )
  • 令和3年(2021)暦要項での対応について

そのとき限りの休日†

• 昭和34年03月17日 法律第16号 皇太子明仁親王の結婚の儀＝昭和34年04月10日 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
• 平成元年02月17日 法律第4号 昭和天皇の大喪の礼＝平成元年02月24日 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
• 平成02年06月01日 法律第24号 即位礼正殿の儀＝平成02年11月12日 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
• 平成05年04月30日 法律第32号 皇太子徳仁親王の結婚の儀＝平成05年06月09日 (衆議院 ) (国立国会図書館 )
• 平成30年12月14日 法律第99号 天皇の即位＝令和元年05月01日、即位礼正殿の儀＝令和元年10月22日 (参議院 ) (衆議院 ) (国立国会図書館 )
  • 同法により、これらの休日は国民の祝日として国民の祝日に関する法律第三条第二項及び第三項の規定が適用され、同年04月30日と05月02日も休日となる。
  • 平成31年/令和元年(2019)暦要項での対応について

関連ページ†

• 国民の祝日
  • 令和3年の祝日と休日について
  • 令和元年・令和2年の祝日と休日について
  • 国民の祝日と休日
  • 国民の祝日 (2000)
  • 国民の祝日の変遷と暦要項
  • 国民の祝日 (理科年表オフィシャルサイト )
• 春分・秋分
  • 二十四節気とは
  • 秋分の日が動き出す
  • 春分の日・秋分の日

• 歴史
• 歴史/海軍水路部と東京天文台
• 歴史/旧暦併記をめぐる議論
• 歴史/元号
• 歴史/国際協力
• 歴史/中国の暦
• 歴史/東京の変遷
• 歴史/日本の暦
• 歴史/日本の暦/1.暦の伝来から宣明暦まで
• 歴史/日本の暦/2.渋川春海と貞享暦
• 歴史/日本の暦/3.徳川吉宗と西洋天文学、宝暦暦
• 歴史/日本の暦/4.高橋至時と寛政暦
• 歴史/日本の暦/5.渋川景佑と天保暦
• 歴史/日本の暦/6.明治維新と太陽暦
• 歴史/明治以降の休日
• 歴史/明治以降の頒暦
• 歴史/明治以降の編暦
• 歴史/暦象年表の誕生

Last-modified: 2022-01-28 (金) 17:00:52

Copyright(C) 1994- National Astronomical Observatory of Japan. All rights reserved. | 暦計算室について | 利用規定 |