暦Wiki
季節はなぜ変化するのか?†
- 昼と夜の変化がなければ1日という概念が必要ないように、季節に変化がなければ1年という概念は必要ないでしょう。
- では、なぜ季節は変化するのでしょうか?
距離の変化?†
- 太陽に近づくと夏、遠ざかると冬、ではありません。
- 極端な楕円軌道の天体なら、距離の変化で季節が起こることもありますが、
- 地球の軌道はほぼ円形で、距離はそれほど大きく変化しません。
- むしろ、太陽から最も遠く離れるのは7月上旬ごろ (北半球では夏) です。
- 極端な楕円軌道が原因なら、北半球と南半球は同じ季節になることでしょう。
地球の公転と自転†
- 地球の公転運動と自転運動
- 地球は1年かけて、太陽の周りを回っています (公転)。
- 地球自身も1日1回、回転しています (自転)。
- 自転軸の向きは、地球の公転面 (黄道面) に対して垂直ではなく、約23.4°傾いています。
- この状態で地球が太陽の周りを公転すると、以下の状況が順に繰り返されます。
- 北極側が太陽を向く時期=北半球の夏=南半球の冬
- 南極側が太陽を向く時期=南半球の夏=北半球の冬
- 自転軸が太陽に垂直な時期(太陽は赤道上にくる)=春と秋
- すなわち、地球の公転に伴って夏→秋→冬→春→夏という季節が繰り返すことになります。
- 北半球と南半球では季節が逆になることもここから自然に理解できるでしょう。
- まとめると、地球が自転軸を傾けたまま公転することによって、季節が変化するといえます。
自転軸の傾きと季節変化†
- もし自転軸が公転面に対して垂直だとしたら、
- 常に太陽は赤道上にあり、季節変化は生じなくなります。
- 水星や金星はそのような状態にあります。
- もし、自転軸が公転面に対して横倒しなら、
- 極端に昼の長い夏と極端に夜の長い冬ができ、差の激しい季節変化となります。
- 天王星はそのような状態にあります。
- このように、自転軸が23.4°という適度な傾きを持つおかげで、ほどよい季節変化を楽しむことができるわけです。
関連ページ†
Last-modified: 2022-07-11 (月) 18:46:03